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糖尿病質問室 2015/01/09 胃にはピロリ菌が住んでいてこの菌のために癌になるという話しをよく聞きます。糖尿病に起こりやすい菌でしょうか?(65歳の男性)

ヘリコバクターピロリ菌の発見

1983年にオーストラリアのロビン・ウォレン(J.Robin Warren)とバリー・マーシャル(Barry Marshall)により発見された。Skirrowらが1977年に確立したカンピロバクターの微好気培養技術を応用して、慢性活動性胃炎の患者の胃内、幽門付近かららせん菌を分離することに成功した。

人以外の動物ではフェレット、サル、ネコ、チーターなどの動物の胃からも同様の菌が分離されてヘリコバクター属に分類された。

胃の中は胃酸でいっぱいなのに菌は死なないのですか

胃の内部は胃液に含まれる塩酸によって強酸性であるため、従来は細菌が生息できない環境だと考えられていた。しかし、ヘリコバクター・ピロリ菌はウレアーゼと呼ばれる酸素を産生してこの酵素で胃粘膜液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、生じたアンモニアで、局所的に胃液を中和することによって胃へ定着(感染)している。

感染率

従来は世界中ほとんど全ての人が保菌していたが、先進工業国では衛生管理の徹底によって、この菌を持たない人が増えてきている。2005年現在、世界人口の40~50%程度がヘリコバクター・ピロリ菌の保菌者だと考えられている。日本は1992年の時点で20歳代の感染率は25%程度と低率であるが、40歳以上では7割を超えており発展途上国並みに高い。

感染経路

本菌の感染経路は不明であるが、胃内に定着することから経口感染すると考えられている。保菌している親との小児期の濃密な接触(離乳食の口移しなど)が感染経路として有力視されている。

ピロリ菌が原因の病気

慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌やMALTリンパ腫やびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫などの発生に繋がることが報告されている他、突発性血小板減少性紫斑病、小児の鉄欠乏性貧血、慢性蕁麻疹などの胃外性疾患の原因となることが明らかとなっている。

胃がんとの関係

胃癌との関連については、ヒト以外の動物を用いた数多くの実験にも関わらず証明ができないままであった。

日本から有用な動物実験成果が相次いで報告された。

疫学調査の結果から明らかになっていった。そして1994年には国際がん研究機関(IARC)が発行しているIARC発がんリスク一覧に、グループ1(発がん性がある)の発がん物質として掲載された。

ピロリ菌の効能

人体におけるヘリコバクター・ピロリの存在メリットについての研究もなされておる。

ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌が広く行われだした頃から、この治療を行った患者に逆流性食道炎や食道がんの発生が多いことが報告されている。

本菌はもともと宿主と共生関係にある常在細菌の一種であり、胃酸分泌のコントロールによって食道の疾患予防に貢献していると考えている研究者も存在する。

小児ぜんそく、アレルギー性鼻炎、皮膚アレルギーなどの疾患リスクがヘリコバクター・ピロリ菌の感染者の方が低いという報告もある。

ノーベル賞

2005年には、ヘリコバクター・ピロリの発見の功績によってロビン・ウォレンとバリー・マーシャルに対してノーベル生物学・医学賞が授与された。

ピロリ菌の種類

同じヘリコバクター・ピロリ菌でも、VacAやCagAを持つ菌株と持たない菌株が存在することが明らかになった。これらを持つ菌株は毒性が強く、これらの強毒株こそが慢性胃炎や消化器潰瘍、胃がんの本当の病原体で、弱毒株の方はあまり害のない一種の常在菌なのでないか、という仮説も提唱されている。

病原性

疾患が現れるのは、保菌者の約3割程度であり、残りの7割の人は持続感染しながらも症状が現れない健康保菌者(無症候キャリア)だと言われている。

検査

尿素呼気テスト(UBT)、血中・尿中抗H.pylori lgG抗体検査、便中H.pylori抗原検査、内視鏡生検検査、組織鏡検法、培養法

保険適用

2000年11月に「胃潰瘍」と「十二指腸潰瘍」のみに適応。

2010年6月に胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌ESDに。

2013年2月に、慢性委縮性胃炎も追加適応となった。

回答者  糖尿病専門医
医学博士   湯 原 淳 良 医師

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