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糖尿病トピックス 2020/07/20 寝る前食べるのはダメ?理想は夕食は就寝の4時間以上前に

寝る前食べるのはダメ?理想は夕食は就寝の4時間以上前に

就寝前に遅い夕食を食べると、体重増加と高血糖が引き起こされやすくなるという研究が発表された。また糖尿病の人が、夕食での食べ過ぎを抑え、食事スタイルを朝型にすることで、死亡リスクを低下できるという研究も発表されている。


夜型の食事スタイルが肥満やメタボになりやすい


世界の21億人以上の成人が肥満だと推定されている。肥満は2型糖尿病や高血圧などのリスクを上昇させる。肥満を解消する効果的な方法が求められている。


これまでに、1日の後半の夕食など多くとる夜型の食事スタイルは、肥満やメタボのリスクを高めるという研究が発表されている。逆に、1日の前半の朝食でしっかりと食べる朝型の食事スタイルは、体重が減少しやすく、糖尿病のリスクが低下することを示した報告がある。


今回の研究では、夕食を就寝する直前の遅い時間にとると、耐糖能が悪化し、脂肪の燃焼量が減少し、体重が増えやすくなることが分かった。研究の詳細は米国内分泌学会誌に掲載された。


この中で米国のジョンズホプキンズ大学医学部のジョナサン ジュン氏の見解では見解では

「カロリーが同じような食事をしても、24時間のうちのどのタイミングで食べるかで、代謝にもたらされる影響が異なることが分かった。 体質や就寝時間などの影響もあるが、夜遅い時刻に多い食事を摂ると、多くの人は2型糖尿病や肥満になりやすい」と。


就寝1時間前に食事を摂ると血糖値のピークが18%上昇


研究グループは、20人の健康なボランティア(男性10人、女性10人)に、午後6時と午後10時に同じ内容の夕食をとってもらい、代謝への影響がどう変わるかを調べた。参加者全員による11時に就寝してもらい、朝7時に起床してもらった。


参加者に活動量計を着用してもらい、1時間ごとに血液サンプルを採取し、睡眠調査と体脂肪スキャンを受けてもらい、脂肪の燃焼を追跡できるようにする化合物を含む食品を摂取してもらった。


その結果、午後10時、つまり就寝の1時間前に夕食をとると、就寝の5時間前に夕食をとってもらった場合に比べ、夕食後の血糖値のピークは平均して18%高くなり、一晩で燃焼した脂肪の量は10%減少した。


「今回の研究は健康な人を対象としたものだが、二型糖尿病や肥満の人は代謝が低下していることが多く、食事や睡眠といった生活リズムの影響を受けやすい可能性がある」と。


食事スタイルを朝型にすると死亡リスクを低下できる


中国のハルビン医科大学などが4,699人の米国人の糖尿病患者を対象に行なった研究で、夕食の総エネルギーの5%を朝食に置き換えると、糖尿病リスクが4%減少し、心血管疾患リスクが5%、それぞれ減少することが明らかになっている。


スナックを食べながら寝てしまうのは不可


またセントラル ワシントン大学の栄養士のダネル スウェージェン氏によると、「食事をしてすぐに寝てしまうと、食後に体を動かすことができないので、ブドウ糖と脂肪の代謝に悪い影響が出てくる恐れがある。テレビを見ながら、スナックを食べ続けて、そのまま寝てしまうという生活スタイルはお勧めできない」と「脂肪とタンパク質を多く含むカロリーの多い食事は、消化するのに3~4時間以上かかる。そうした食事は就寝前には取らない方が良い。寝る前に食べるのであれば、カット野菜や低脂肪の乳製品などがあれば、低糖質・低カロリーであり、胃にとどまる時間が長く空腹を紛らわすことができる」。


ストレスを感じていると、なかなか眠りにつけず、食べ好きてしまうことがある。ストレスを解消するために入浴したり、軽い散歩、読書、音楽、瞑想をするなど、リラックスできる自分なりの生活スタイルを見つけておくことも重要である。

糖尿病専門医
医学博士    湯 原 淳 良 医師